Kyoto Shimbun 2002.08.16 News
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 現代版「朝鮮通信使」が京都入り
 韓国の学生、耳塚で献花

 江戸時代に朝鮮王国から日本へ派遣された「朝鮮通信使」の足跡を韓国の大学生百三十一人がたどる「2002平和の行進・朝鮮通信使21」が十六日、京都に到着し、ゆかりの寺院などを訪問、京都市東山区の耳塚で献花を行った。

 一行は大阪からバス三台に分乗し午前十一時過ぎ、北区の高麗美術館に到着。通信使随員による馬の曲乗りを描いた「馬上才図」などを鑑賞した。通信使と日本の文人との交流を示す遺品を数多く伝える上京区の慈照院も訪問し、善隣友好の歴史を学んだ。

 耳塚では仲尾宏・京都造形芸術大客員教授が、豊臣秀吉による朝鮮侵略や耳塚の由来を解説。学生団長の呉根永(オクンヨン)さん(釜山大学四年)たち二人が献花し、黙とうして約四百年前の戦いで犠牲になった人々の霊を慰めた。

 平和の行進は日韓友好と市民の交流を目指し、韓日文化交流振興協会(本部・ソウル)と日本ウオーキング協会(同・東京)が主催。七月二十六日にソウルを出発、対馬(長崎県)や牛窓(岡山県)などを訪ねた。十六日夜は比叡山内に宿泊、十七日は座禅体験の後、江戸期に朝鮮との「誠信のまじわり」を説いた雨森芳洲の故郷・滋賀県高月町などを訪問する。

写真=耳塚を訪れ献花する「2002平和の行進・朝鮮通信使21」の韓国の学生たち(京都市東山区)

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