お面の作り方について
唐人さんのお面の作り方は時代によってだんだんと変わってきました。
まず、今のお面の作り方を説明します。
今のお面は紙粘土で出来ています。作り方は、まずお面の型があって、それに紙粘土を張 り付けて行くというものです。
厚くなるとお面は丈夫になりますが、重くなります。唐人踊りは お面をつけて飛んだりはねたりして踊るので、なるべく軽い方がいいです。ですから壊れ ない程度になるべく薄く作ります。これがお面づくりの一番難しいところです。
紙粘土が乾いたら、型からはずし、色を色を塗ります。お面の色もいろいろある ので、色付けもたいへんです。そのあと眉毛やヒゲをつけます。この毛の材料 探しもたいへんで、女も人のファッションで使う「付け毛」や、いらなくなったコー トや襟巻きの動物の毛なんかを使います。
そして、お面のうしろに、顔にお面が当たるときに痛くないように小さい枕を付け たマジックテープ付きのバンドをつけて出来上がりです。
このお面を作っているのは、紙粘土で型を取り色を塗るところまでは、唐人踊りに 協力していただいている学校の先生方にお願いしています。また、眉毛やヒゲ、そし てバンドを付けるのは、「唐人さんの家」の女性のスタッフがしています。 お面の種類は、現在24種類あって、作るときには一度に作るので、約6ヶ月かか ります。
津は、太平洋戦争で空襲に遭いまちが焼けてしまいました。その時、唐人踊りのお 面や衣装、道具のほとんどがいっしょに焼けてしまいました。その時に焼けずに現在 まで残っているお面が、石水博物館に3個あり、大切に保存されています。このお面 は、和紙で出来ています。和紙を何枚も何枚も重ね合わせ
て作ってあるようです。紙 でできているのですごく軽いですが、丈夫です。むかしの人の技術はすごいなあと、 驚いてしまいます。今はこのような方法でつくれる技術をもった職人さんが少ないよ うです。
唐人さんの家