民団三重の創団

 

    三重県復興の槌音

太平洋戦争に敗戦した日本の終戦直後の生活は、「食糧危機」「闇物資」「衣料切符」「預貯金封鎖」「新円切替」「タケノコ生活」「節電のための時間給電」などの言葉に象徴されるように、都市では住む家もなく、農村も労働力不足・肥料不足などで疲弊し、物資不足が悪性インフレを招き、人々の暮らしは惨憺たる様相を呈していた。が、1946年(昭和21年)には戦災復興都市計画事業が始まり、三重県下各地でも外地からの引揚者などによる開拓事業も着手されて、復興の槌音が聞かれるようになり、また、GHQによる諸改革が次々に推進され、その後、農地改革や婦人参政権、公職民選などが施行されて、民主化・平等化・地方分権化などの新しい思想のもとに新生日本に生まれ変わっていった。そして、戦後日本の復興に大きく貢献したのは、625朝鮮戦争による特需であった。

 

    民団三重の結成準備

こうした状況の中で、朝連の左傾化に疑問を抱き、真の民主的民族団体を作ろうと県内において活動を続けていた李愚吉、周永秀、金勝彦、周永植らが、1948630日、四日市市塩浜町の李英春宅に集まり、大韓民国政府の樹立を祝福し、各地で結成されつつあった「在日朝鮮居留民団」の隊列に加わるべく、民団三重本部の結成を発起した。そして、翌月75日、第1回目の準備委員会を四日市市高浜町で開催し、30余名が参集し、準備委員として、李英春、孫敬道、李愚吉、周永秀、金勝彦、陳太佑、周永植の7名を選出した。

準備委員は創団準備のために、民団中央及び創団されている大阪、京都、神戸方面の民団本部を訪問し、趣旨、規約等々を参考にし、次回の準備委員会に提出することになった。続いて、710日、四日市市高浜町にて第2回目の準備委員会を開催し、出張報告、情勢報告の後、創団趣旨に賛同する各地区の責任者からの加盟捺印をもらうことの決議と、李英春、孫敬道の2名の東京中央本部への派遣出張を決議した。さらに715日に第3回目の準備委員会を高浜町で開催し、結成大会に向けての全ての案件について協議、決議した。当時作成された『発起会議録』には、次のように記されている。

 

 

1948630日午前10時頃、四日市市塩浜町「李英春氏宅」に参集し、民団結成を決議した。

参席委員:李英春、李愚吉、周永秀、金勝彦、周永植

趣旨は時局の転換に従い、祖国統一政府樹立を促進し、民族親善と国際協調を期して、在留同胞の民生安定を解決するために民団結成を発起する。来75日に高浜で準備委員会を開催することを決議して、午後1時に散会した。

 

      1回準備委員会:194875日(月)午前10時〜

           四日市高浜町 30余名参席

      2回準備委員会:1948710日(土)午前10時〜

           四日市高浜町

      3回準備委員会:1948715日(木)午前10時〜

           四日市高浜町

           民団三重結成大会を720日(月)午前11時開催を決議

 

 

 

 

民団三重 (在日本朝鮮居留民団三重県本部) 結成大会

 

    日 時 : 1948年7月20日(月)午前11時

    場 所 : 四日市市海山道町「松竹会館」

    出 席 : 約1200名

 

数次にわたる準備委員会を経て、当日は司会、民団大阪本部・金守哲組織部長の開会宣言でその幕を切った。議長には李英春、陳太佑両人が推薦され、記録は金勝彦が担当した。李愚吉が経過報告を行い、民団中総から派遣された地方部長が本国及び一般情勢を報告した。大会の会順は、開会、祖国遙拝、黙想、愛国歌合唱、執行部構成、議長選挙、開会辞、綱領宣言及び声明書朗読、経過報告、本国及び一般情勢報告、役員選挙、その他、万歳三唱、閉会の順であった。

大会途中、これを妨害、流会させるために参加していた朝連系人士らによる声高な言動による議事妨害が多発したが、そうした妨害を阻止して、どうにか無事に議事を終了し、万歳を三唱して午後2時半頃解散した。ここに三重県本部が正式に発足した。ちなみにこの日は、会場治安の観点から日本警察官約100名が出動して警護する中での結成大会であった。

 

四日市支部の前で

1948年光復節

 

民団三重 (在日本大韓民国民団三重県本部) 現状 20035月現在

 

◎ 国民登録者数:4446  名

団員世:1249 世帯

               91  班

支部:   8 支部 (桑名・四日市・鈴鹿・津・上野・松阪・伊勢・尾鷲)


民団の綱領

大韓民国の国是を遵守する

在日韓国国民として大韓民国の憲法と法律を遵守します。

在日同胞の権益を擁護する

在日韓国人の法的、政治的、社会的権益を擁護し、日本社会と日本政府の差別政策を是正していきます。

在日同胞の経済発展をめざす

在日韓国人の生活土台である、同胞経済を発展させるために、商工会議所、信用組合などの育成・強化していきます。

在日同胞の文化向上を図る

民族的主体性の確立へ、民族教育、民族文化を発展させ、日本文化の発展にも寄与していきます。

世界平和と国際親善を図る

日本人と日本社会で共生共栄を実現し、海外韓民族とも紐帯を深め、国際化時代に能動的に対処する親善活動を
   強化していきます。