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朝鮮人の遺骨、母国へ 戦時徴用され不遇死
「不遇の死を遂げた人たちに安眠の地を」−。在日本大韓民国民団の三重県地方本部と同県日韓親善協会は、戦時中に中部地方などの工場や鉱山に徴用され、身寄りもなく無縁仏となった朝鮮人遺骨の本格調査を始めた。今年は戦後六十年、そして日韓国交正常化四十年の節目。靖国問題などでギクシャクする日韓関係だが「そんな今だからこそ、民間レベルの活動が大切」と両団体。見つかった遺骨は十月、韓国の墓苑へ移送する。
「安陵晟(アン・ヌンソン)」「吉光進(キル・グァンヂン」−。骨つぼを覆う白い布には朝鮮名が書かれていた。一九七八年に閉じた銅山「紀州鉱山」があった三重県紀和町和気の本竜寺納骨堂では、鉱山で働いていた朝鮮人らしい遺骨四柱が、住民の手で保管されている。
同鉱山では戦時中、約八百人の朝鮮人が働いていたという。元鉱山従業員(76)は「亡くなった人は鉱内の火葬場で焼き、町内の寺に納めた」。西正道・和気区長(50)は「早く遺骨を返したい」と話す。
韓国大使館によると、終戦の一九四五年までの六年間に、確認分だけで朝鮮人約四十八万人が日本で徴用された。「国に帰れぬまま亡くなった人は多いはず」という。
民団三重は八〇年、県内で七十六柱の無縁仏を見つけ韓国・天安市の国立墓苑「望郷の丘」へ移送して慰霊碑を建てた。まだ多くの遺骨が残っているとみられるものの、当時を知る関係者は高齢化。「今を逃すと永久に分からなくなる」。そんな思いから、民団三重は年配の在日韓国人に話を聞き、遺骨移送への組織づくりを進めている。
この件では外務省も昨年九月から調査中だが、北東アジア課は「朝鮮人を雇っていた対象百社からの情報は少ない」。官の調査には時間がかかりそうだ。
竹島(韓国名・独島)の領有権や靖国神社参拝問題で悪化する日韓関係を心配する韓久(ハン・グウ)民団三重事務局長(44)は「国家間が難しい今、民間レベルで日本人と在日韓国人が協力することに意義がある」と話し「愛知、岐阜などの寺院にも遺骨が多く残されている可能性がある」と呼び掛ける。連絡は民団三重=電059(225)5577=へ。
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