三重テレビ放送
TOP 番組 天気 エンターテイメント 観光 インフォメーション
Mie Television Net Space
  アナウンサールーム

次の記事へ >>

(03.03.28更新)  
 ● エムテレ交流会にて ●

 記者 小川秀幸

エムテレ隊交流会 (3/22)
「エムテレ」では毎週水曜日に、県民の方にカメラを貸し出し取材してもらうコーナーを放送している。
題して「よーい、スタート!エムテレ隊が行く」
コーナーが始まって1年を迎えるのを前に、出演して下さった「エムテレ隊」の皆さんに集まってもら いその輪を広げてもらおうと、3月22日に本社で交流会を開催した。3連休のまん中であったにもかかわらず小学生や高校生、大学生、それにまちづくりや市町村合併、福祉、芸術に取り組むNPO団体などから30人以上が参加してくれた。
席をくじ引きで決めたこともあり、隣り合わせた人たちがそれぞれの活動や番組出演の体験について語り合う姿があちこちで見られた。  
「エムテレ」という番組を通して多くの皆さんがそれぞれの思いを表現し、ま た県民の皆さんの輪が広がってゆく・・・そのお手伝いが少しでも出来たと思うと嬉しくもあり、また県域局としての役割の重要性を再認識させられる。

ところで、この日参加してくれた人たちの中には、四日市商業高校を卒業した ばかりの女性3人の姿もあった。
彼女たちは3年D組のクラスメートで、去年10月に学校の文化祭で韓国の伝統芸能である農楽(豊作を祝う太鼓)を披露し、見事優勝したのだ。数ヶ月間指導にあたった韓国民団の韓久(はん・ぐ)さんがその模様をカメラにおさめ11月13日に、彼女たちがスタジオで報告してくれた。
スタジオへ来てくれたのは7人。しかしそのうちの1人はもうこの世にはいない。A子さん(仮名)は2月28日、四日市市内の交差点を自転車で横断しようとした所、左折しようとした大型トレーラーに巻き込まれて亡くなったのだ。春から美容師の学校へ行くことも決まっていて、事故は自動車学校へ行こうとした時に起きた。A子さんのお葬式の翌日が卒業式だった。

そんなことを知らずに交流会の案内を出したが、彼女たちは韓久さんと一緒に参加してくれた、命の重みを訴えるために。
マイクを握った彼女たちは参加者に語りかけた。
「私たちは一緒にここへ来た(=エムテレに出演した)仲間を事故で亡くしてしまいました。本当なら一緒にここへ来たかもわからない友達を・・・」
「交通事故っていうのは一瞬で人の命を奪ってしまうということを実感しました。A子ちゃんの死でみんなが崩れましたが、やっと落ち着いてきました。でもできることならこんな経験はしたくないし、みんなにもしてほしくない。誰にも死んでほしくない、生きてほしいんです。私たちは免許をとって車を乗り始める時期で危ないこともあるでしょうが、免許を持っている人も気をつけてほしい」
そして韓さんは卒業式の様子を語った。
「卒業式でA子の名前が呼ばれた時には全員で「はい」って返事をして、一緒に卒業しました」
韓さんは太鼓を演奏した、それは魂を天に上げるメロディーだっ た。

私はこの日、記録用にカメラを回していたが、その手が震えて止まらなかった。人の生命というのは尊いものだが事故で一瞬のうちに消えていく・・・だから(運転者も歩行者も)交通事故には気をつけてほしいし、これからはA子さんの分も一生懸命生きていきたい、という彼女たちの気持ちが痛切に伝わってきたから だ。
しかし今の社会を見てみればどうだろう。1人では心細いからとインターネットで知り合った人と自殺をするケースがあり、世界に視野を広げるとイラクでの戦闘が続いている。日々のニュースの中で「死亡者」「犠牲者」という言葉を当たり前のように耳にするが、その人にとって失われた命は戻ってこない。どの人にとっても人生は1回、命はひとつしかないのだ。そんな当たり前のこ とを伝えていかなければ、と改めて教えられた。

A子さんのご冥福をお祈りします。

Copyright(C)2000 Mie Television Co.,Ltd. All Right Reserved.