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【東北工程】北による高句麗遺跡の世界遺産登録、中国が妨害

2003年7月、北朝鮮の高句麗遺跡を中国より先に単独でユネスコ世界文化遺産に登録しようとした試みはいったん失敗に 終わった。しかし、これに先立ち、ユネスコの中国人職員が規定に反して中国人調査者を北朝鮮に派遣していたことが 明らかになった。また、当時ユネスコ本部にいたある職員がこのような事実を韓国に公文で送付したが、その公文は韓国の 当局者の手に渡らなかったことも明らかになった。

最近、MBC「!感嘆符」制作チームとともにフランス・パリのユネスコ本部を訪れた韓国文化遺産政策研究所の黄平雨 (ファン・ピョンウ)所長(文化財専門家)は15日、これに関する事実を公開した。この内容は16日夜10時40分からMBCで放送される予定だ。

黄所長は「2002年ユネスコICOMOS(国際記念物遺跡協議会)が北朝鮮に現地調査団を派遣した際、調査団に中国・清華大の呂 舟教授が含まれていたのはユネスコの規定に反することだったという事実を今回確認した」と語った。微妙な歴史紛争に関係する 国の専門家を調査団に入れてはならないという規定があるというのだ。

その上、もともと他のアジアの専門家が調査者に内定していたのが呂教授に変更され、この変更を推進した人物がユネスコ本部 世界文化遺産センター(WHC)職員の中国人ジン・フェンであることが明らかになったと黄所長は述べた。呂教授は北朝鮮内の高句 麗古墳群に対する第1次報告書を否定的な内容で作成し、これが翌年の登録失敗につながった。

また、黄所長は「当時、こうした事実を知ったあるユネスコ関係者がこの件について韓国ユネスコに公文を送付したが、何ら回答が なかったという。韓国ユネスコ関係者は“そのような公文は受け取っておらず、万が一公文が送付されていたとしても外交通商部に 送られたはずだ”と主張している」と語った。

黄所長は「ユネスコ関係者は“第1次報告書が提出された後にも、こうした過ちを指摘しなかった韓国側は実にバカだ”と言った」 と語った。北朝鮮は2002年に単独で高句麗遺跡の世界遺産登録を申請したが、2003年は登録に失敗し、2003年に申請した中国ととも に2004年7月に登録に成功した。

(朝鮮日報) - 09月17日17時45分更新



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