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盧大統領、賈慶林主席と予定時間超え論議

韓国を訪問している中国の賈慶林・人民政治協商会議主席は27日、盧武鉉(ノ・ムヒョン) 大統領と金元基(キム・ウォンギ)国会議長と相次いで会談した。

 中国の国家序列4位である賈慶林主席は、序列1位の胡錦涛・国家主席の 「口頭メッセージ」も伝えた。北朝鮮の核問題や中台関係など、様々な話が交わされたが、核心は高句麗史問題だった。

 盧大統領は賈慶林主席と30分間会談した後、昼食を共にする予定だった。 しかし会談は55分間続き、昼食も含め2時間40分を共に過ごした。大統領府側は、会談は高句麗史関連の内容が多かったと伝えた。

 賈慶林主席は盧大統領に会うやいなや、簡単なあいさつをした後、胡錦涛主席の 「口頭メッセージ」としながら書類を取り出して読み上げた。

 胡錦涛主席はメッセージで「中韓関係が今日の水準まで発展するのは簡単では なかった」と現在の韓中関係を評価した後、「私と中国政府は(高句麗史問題に) 大きな関心を持っており、賈慶林主席に大統領と虚心坦懐に意見を交わすよう頼んだ」とした。

 胡錦涛主席はまた、「両者が共に両国関係の大局と、長期的かつ戦略的な見地に 立って互いを尊重し、真摯に接すれば、十分な知恵を持って関心事を適切に解決 できるだろう」とし、高句麗史問題解決への意志を間接的に表明した。

 口頭メッセージは外交慣例上「親書」に準するもので、韓国政府は中国側が相当な誠意を見せたと受け止めた。

 盧大統領は非公開会談で「最近、この問題が両国の間で論争の種になったことは極めて遺憾」と強い遺憾の意を表明した。

 盧大統領が高句麗史問題に対する立場を直接示したのは、今回が初めてだ。 盧大統領は「中国政府が韓国国民と政府の考えを十分認識し、両国政府間の合意に 基づいた迅速かつ納得できる措置を取ってほしい」と要請した。

 賈慶林主席はこれに対し、「われわれは2000年前の歴史問題により両国関係が傷つくの を望んでいない」とし、「韓国側の関心を十分認識し、誠実かつ責任ある姿勢で対応して いく」としたと、金鍾民(キム・ジョンミン)大統領府スポークスマンが伝えた。

 これに先立ち、午前10時国会で開かれた国会指導部と賈慶林主席との会談でも主に高句麗史問題が取り上げられた。

 金元基国会議長は「中国には高句麗が一部分だが、われわれには民族の根幹であり アイデンティティの根源だ。韓国を『コリア』と呼ぶのも高句麗から名付けられたもの」とし、 「韓国国民はショックを受けている」とした。

 賈慶林主席はこれに対し、「この問題が両国関係を傷つけるほど拡大したことをよく承知 している」とし、「武大偉・外務次官を派遣し合意をしたのも、そういった姿勢を持っているため」と説明した。

 しかし、この会談に同席したヨルリン・ウリ党の千正培(チョン・ジョンベ)院内代表が、 「中国の中学校教科書が高句麗史を歪曲しているとの報道がある」と指摘したほか、 ハンナラ党の金徳龍(キム・ドクリョン)代表は「口頭了解では不十分だ。 東北工程プロジェクトの中止が解決策」と具体的な問題提起をした。

(朝鮮日報) - 2004年08月27日



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