報 道


中国外交部のホームページ 韓国史から「高句麗」削除

マスコミ動員し歪曲

 9日、韓国政府は中国外交部がホームページで高句麗(コグリョ)を削除したことと関連し、 金夏仲(キム・ハジュン)駐中大使に中国政府へ正式抗議するよう指示した。また韓国政府は、 「高句麗は中国の地方政府」とする中国の歴史歪曲行為が、中高校の教科書にまで及ぼうとしているだけでなく、 最近には政府機関である国営新華社通信や人民日報まで動員していることにショックを受け、 中国政府に対して公式の立場表明を要求する方針を固めた。

韓国政府に対応の甘さ

外交通商部の朴興信(パク・フンシン)文化外交局長は「中国外交部が、ホームページで韓国の 歴史を紹介なかで、高句麗・百済(ペッジェ)・新羅(シルラ)3国のうち高句麗を削除した事実を 最近確認した」とし、「潘基文(パン・ギムン)外交通商部長官名義で中国政府に正式抗議する指示を 現地公館に出した」ことを確認した。

 現在の状況の深刻性は、一連の歴史歪曲に中国政府があらゆる手段を動員し直接介入しているということだ。 この問題は、中国社会科学院が1996年の中核研究課題として高句麗の歴史を中国の地方歴史に編入させるの を骨子とする「東北工程」を始めたことから表面化した。

 中国政府はその後、2002年に「東北工程プロジェクト」を公式発足させ、歴史歪曲を実行する ため緻密に準備を行ってきた。これに対し、韓国外交部が今年2月、中国の王毅(ワン・イー)外務次官が 訪韓した際に見解を正したところ、政府レベルではなく、学術のレベルからの接近との回答を得ていた。

 韓国政府はこれを信じ、今年4月、高句麗研究財団を発足させた。しかし、高句麗研究財団の活動は 来年度の共同企画研究および自由研究課題論文の公告を出すにとどまり、対応の甘さが目立った。 この甘さは同問題を中国との外交懸案を担当するアジア太平洋局・東北アジア2課ではなく、文化協力局・文化協力課で 担当していることからも指摘できる。

 外交部内部ではこの問題について「日本の歴史教科書や独(トク)島問題のように 『静かな外交』政策で対応してはいけない」との声が上がっている。

(統一日報) - 2004年07月14日



社団法人 高句麗研究会