三足鳳について

昔から東洋では三本足のカラスの伝説がある。(一番最初に出たのは淮南子という書物である) 主に太陽と関連付けられるが、おそらく太陽黒点のせいではないかと思われる。 中国では主に石に刻んだり刺繍したものが多い。

高句麗では非常に多くの墓に、この三本足の不死鳥が描かれている。 カラスの形もあるが、鳳凰を描いたものが多い。 画面の絵は中国・集安の角抵塚にあるもので、明らかに三本足の鳳凰だ。 頭の後ろに長く伸びるたてがみから、カラスでなくて鳳凰である。 独立博物館にある金の高句麗鳳凰と同じものである。 三本足のカラスは、高句麗に入って三本足の鳳凰に変わったらしい。

鳳凰とは、おめでたい想像上の鳥であるが、おすを鳳、メスを凰という。 この鳥は「陽」を現す太陽とともに描かれた「三足鳳」といえる。 「陰」を現す月にはヒキガエルやウサギ、もしくはその二つを描いている。 我々が月を見てウサギを描いたのと同じことだろう。 月を見てウサギを描いたように太陽を見て黒点を不死鳥と見たのであろう。



社団法人 高句麗研究会