栄養価

狗肉の筋肉と肝臓のタンパク質、脂肪質、無機物含量はお互いに大きな差はありません。しかし内臓はこれらより タンパク質が少なく、脂肪質が多いです。ただし肝臓は脂肪質の含量が少ないです。

狗焼酎(ケソジュ)はタンパク質より脂肪質が多いです。 湯煎をして煮出す時、タンパク質が流出したからです。 狗肉のタンパク質、脂肪質、灰分は牛肉、豚肉、鳥肉及び兎肉と違いはあまりありません。 狗肉は水気がやや多い代わりに、タンパク質の含量がやや少ないです。 犬の内臓と狗焼酎だけ脂肪質含量が多く、 肝臓は脂肪含量が少ないです。

脂肪質はタンパク質や炭水化物より熱量を二倍も出します。 脂肪質は必須の脂肪酸を供給し、脂溶性ビタミンを運ん で身を構成し、寒さに対する断熱材として作用し、身体の重要臓器を保護します。 そして食欲をそそり、消化速度が遅いので、満腹感を感じさせます。 脳の構成成分も燐脂質が大部分です。 脂肪質であるコレステロールは過剰摂取すれば動脈硬化症と冠状心臓病を誘発する可能性があります。 (基礎栄養学1998)

牛や豚の脂肪を溶かしてから冷やせば、白く変色して固まります。しかし狗肉の油は固まりません。 牛や豚の油は融点が高くて犬の油は低いからです。 融点が低い油には、不飽和脂肪酸がたくさん入っています。 魚油も不飽和脂肪酸がたくさん入っているので、心臓病に良く、固まりません。タンパク質は 20種類余りで構成され、 消化器でアミノ酸に分解されて吸収されます。 タンパク質は身の筋肉、臓器などを構成し、新しい組職を合成して補修します。 そして、生体の代謝を調節するホル モンと酵素及び抗体もタンパク質です。

タンパク質も炭水化物のようなエネルギーを供給します。 狗肉の必須アミノ酸のうち、グルタミン酸、プロリン、 アスパラギン酸、リジン、 ロイシンが全体の 49%を占めています。 煮た肉は 44%を占めています。

狗肉は他の肉より遺伝的に近いので、アミノ酸含有量において大きな差がありません。 狗肉は無機物の中で燐が最も多いです。 生肉の燐は筋肉 > 肝臓 > 内臓の順に多くなっています。

無機物含有量は他の肉に似ていますが、内臓のカルシウムは 3倍も高いです。 カルシウム量も燐も豊富に含まれており、食品医薬品安全本部の分析結果によれば、肉類の中で狗肉の コレステロールの含量が最も少ないです。

消化性

狗肉は消化性に優れた食べ物です。 夏に豚肉を食べ過ぎると良くないといいます。 消化がうまくできないからです。 一方、狗肉はいくら食べても飽きず、腹が張ったりもたれることはないといいます。 漢方では狗肉は暑い性質を持っているといわれ、それで以熱治熱で暑さを退けるために狗肉を食べるのです。

真夏に暑い時、汗を流して働けば疳の虫が起こり疲れます。 こんな日が続けば身体が虚弱になって ご飯の味も落ち、気力も落ちます。食欲がないので他の食べ物を見ても食欲がめったに蘇りません。 酵素分泌 量が少なく、消化がうまく出来ません。狗肉はいくら食べても腹が張りません。手術の後、医者たちは犬一匹じっくり 煮こんで食べなさいといいます。 病後の回復食として最高であることを知っているからです。



肉は材料・季節・料理方法によって味が違います。 しかしどんな肉が一番おいしいかと端的に問うなら、躊躇なしに 狗肉だと答える人が多いでしょう。肉というものは歯応えが重要です。 狗肉は軟らかくて食べやすいが、弾力性があります。 皮にはコラーゲンというタンパク質があり、狗肉の油には常温で液体なので、油の固まりを噛まなくても喉をスルリと通ります。

狗肉は油を取り除くと不味くなります。狗肉の油には不飽和脂肪酸が多く、中国朝鮮族は高血圧と中風に 良いといってたくさん食べます。 食べ物は雰囲気によって違います。 景色の綺麗なところで仲の良い人々と犬を煮る匂いを二、三時間ほど唾を飲み 込みながら、熱い狗肉を頬張る楽しさというものは、到底言うまでもないでしょう。



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